地方物件の積算評価って意味ある？

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積算が出る物件を買いましょう、とよく言われます。積算評価が出ていないと担保評価が伸びずに

融資を得られにくくなることや、拡大するにあたって債務超過とみなされてしまうことが理由です。

自分もそのこと自体は理解していて、それが正しいと思っていたのですが・・・

今の状況で地方エリアの物件で積算にこだわる意味ってあるのかな？と思い始めています。



ここでいう「地方」というのは、「地元エリア以外」という意味と捉えてください。

私の場合は東京に住んでいるので、一都三県以外を「地方」と定義します。

（あくまで融資の観点からです。一都三県以外全部地方都市だぜヒャッハー！という発想では

　ありませんので、そこは誤解なきようお願いいたします・・・）



積算が威力を発揮するのって、担保評価が積算を重視するパターンの時と、共同担保として

その物件を差し出す時なのではないかと思っています。日常の運営面から考えると、積算が高いと

固定資産税ばかり高くて悲しいだけかなという気がしています。

あとは最初に書いた通り、積算割れしていると債務超過に見えてしまうという点でしょうか。

（間違った認識だということでしたら是非ご指摘いただきたいです）



そんなわけで、積算が高いことによる利点を「購入時に融資が出やすい」「共同担保にできる」

「債務超過を避けられる」という３点に絞って考えてみたいと思います。



１点目の「購入時に融資が出やすい」という点について。



そもそも、自分の地元以外の銀行から融資を出してもらうことはとても大変です。

私の場合、今は札幌にしか物件がありません。東京に住んでいて札幌で融資を引こうとすると、

都銀か支店が主要都市にある地銀、日本政策金融公庫くらいしか選択肢がないことになります。



都銀から融資を引くのであれば、意味はあるのかもしれません。

日本政策金融公庫は担保掛目をかなり厳しく見ていますので、大幅に積算を越えないとあまり

旨味はないと思いますし、地銀さんで全国に出すようなイケイケのところはそもそも積算自体を

あまり重視していない（掛け目が甘い＆収益還元の考え方も取り入れている）と思います。

※あくまでこのブログを書いている段階での話です。



よって、確かに積算割れしているよりはしていない方が好ましいとは思いますが、それに見合う

収益性があればそこまで気にする必要はないのではないか？というのが個人的な考えです。



２点目「共同担保にできる」について。



ここはあまり経験がないので憶測でしかないのですが・・・１点目で考察した通り、そもそも

融資を得られる銀行が限られていますので、前回借りた銀行でもう一度借りるパターンが

多いのではないかなあと思うのです。だったら既に物件は担保に取られているわけでして。

そりゃあその銀行で「担保に取った物件に余力がある」と見てくれる可能性はありますけど

そこまで意味があることなのかなあと思ってしまいます。



地元の物件を買う時に、地方の物件を共同担保に入れてくれるかと言えば、ほとんどの場合は

無理だと思います。地元の地銀や信金で融資を受ける際には、営業エリアが限定されるので

地方の物件を担保にすることは難しいというのが正直なところです。



日本政策金融公庫の場合は融資自体は全国に行っていますが、担保掛目をかなり厳しく見るので

共同担保に入れたからと言って融資額が劇的に伸びることもなく、あまりメリットはなさそうです。



以上より、その地方で買い進めるなら多少のメリットはあるのかもしれませんが、それ以外だと

あまりこだわる意味はないのかなあという気がしています。



３点目「債務超過を避けられる」について。



地元の金融機関さんは、地方物件の担保評価はほぼ気にしていないという印象を持っています。

むしろ自分の管理できない場所に借入を伴う物件があることを嫌がるくらいです。

どれだけキャッシュフローが出ていても、あまり好意的には見てくれません（実体験より）。

私も言われました。あちこちの銀行で「札幌は売らないんですか？」と・・・。



地方物件に関しては評価しないか、もしくはキャッシュフローが出ているかどうかのみで判断する、

というスタンスの金融機関は多いような気がします。ですので、この観点でもあまり意味はないと

思っています。



そう考えると、地方で積算が高い物件って、固定資産税が高いだけのお荷物じゃない？という

気持ちになってきませんか？私自身は最近すっかりそんな気分になっています。

土地が広くて積算が高いなら資産価値はありますけど、RCのように償却されるものだと将来の価値も

確保できるものではないですし、はたして本当にそれっていいものなの？と疑問を持っちゃいます。



そんなわけで、最近は地方物件を探す際はあまり積算にはこだわっていません。

積算がでなくてもキャッシュフローが基準以上に出そうならそれでいいかなと思っています。

「積算評価が高い物件は良い物件」という常識も、考え方を変えれば全然常識ではなくなります。

今持っている常識が本当に正しいのか、定期的に棚卸をするのもいいのかもしれません。

私の考え方が必ず正しいとは思っていませんので、違うと思う方は是非ご指摘いただきたいです。

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タグ：不動産投資 積算評価 地方物件

コメント 3

地方ボロ物件
政府系融資に目覚めました
担保掛け目がキツイ
信用貸し枠を減らすためには
評価が高い方が良い
信用貸し部分を返済すれば
枠が出来る
結果また貸して貰える
これは面白いと思っています

築古ボロ
まあまあ利回り
小規模アパート
宅地サイズ

ダメですか？
by ポンキュー (2012-01-11 10:16) 

＞ポンキューさん

物件によりけりだと思います。そりゃあ土地値３０００万なのに売値が１０００万とか

そういう物件だったら積算がある意味は大いにあると思いますから。

どちらかというと、光速系の建物で積算を取っているものに関して

懐疑的な見方をしている、という意味です。某４．５％地銀を使うなら

別に積算なんてそこまで重視する必要ありませんから。


ポンキューさんが考えるような物件を公庫で引くなら、積算は意味があると思います。

by ひろ＊ (2012-01-11 16:45) 

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